麻酔科のご案内
麻酔について
「麻酔」とは何でしょう?...手術を受けることにより、生体は痛みとともに様々なストレスを受けます。「麻酔」は,手術に伴い発生する痛みを感じなくさせるだけではなく、生体をストレスから守り、手術が安全かつ円滑に行えることを目的とした医療行為です。麻酔科医は、こうした麻酔管理を実施するとともに、手術前後の全身状態を良好に維持・管理するために細心の注意を払って診療を行う専門医です。
現在、当院では年間約1500件程度の手術をおこなっており、そのうちの局所麻酔症例を除く全ての麻酔を麻酔科医が担当しています。当院麻酔科医とともに、群馬大学麻酔科医会とも連携して、より円滑な対応を心掛けています。
また、麻酔器やモニター機器類においては最新の設備を備え、質の高い麻酔を提供できるよう努めています。例えば、近年、腹腔鏡を用いた低侵襲手術が数多く実施されるようになっています。こうした手術は傷の大きさの点では「低侵襲」ですが、手術視野の確保や止血のためにより高い圧でおなかを膨らますことにより、肺が圧迫され呼吸に大きな影響を与えます。当科では、重症呼吸不全患者の治療に用いられるレスピレータ(人工呼吸器)と同等な機能を有する最新型の麻酔器を導入し、術中の肺への負担が最小限となるような呼吸管理に努めております。さらに平成27年度に新規導入した麻酔支援システムにより、麻酔器、生体モニタ-(心電図など)からのデータを絶え間なく記録することにより、緊急時の即応性を高めるとともに、正確な記録の保全・検証が担保されています。是非安心して当科で麻酔をお受け下さい。
麻酔の役割
麻酔科外来(術前外来)
予定手術(局所麻酔を除く)の場合、手術の予定が決まりますと手術前日までに麻酔科外来を受診して頂きます。術前外来では術前診察と麻酔の説明を行っています。術前診察ではご本人の体調を確認させて頂くとともに、事前にお受け頂いた検査結果や手術の内容(部位)によって麻酔法を決定し、ご本人及びご家族に麻酔について詳しくご説明致します。麻酔科が管理する麻酔を大きく分けると次のようになります。
全身麻酔
文字どおり、手術中は完全に眠っている(意識がない)状態で過ごすことになります。麻酔薬は、点滴から注入するか、あるいはガスを吸入していただくかで体の中に入ります。いずれにしても、麻酔が始まって眠るまでは、ごく短時間(多くは1分以内)で、苦痛を伴うことはありません。意識がなくなってから、酸素の通り道を確保するために、口の中または気管の中に管を挿入します。以降、手術が終わるまで麻酔薬を投与し続け、手術の途中で目が覚めないようにしています。手術が終わり、麻酔薬の投与を止めると、ご年齢など体の状態にもよりますが、平均して10~15分位で目が覚めます。
区域麻酔
手術中は目覚めている(意識がある)状態で過ごすことになります。局所麻酔薬を使用する神経ブロックにより、体の一定範囲が麻酔されて痛みを感じないようになります。その投与経路によって、いくつかの麻酔方法があります。代表的なのは ”脊髄くも膜下麻酔” と ”硬膜外麻酔” です。 ”脊髄くも膜下麻酔” 腰から細い針を使って、脳脊髄液が満たされている脊髄くも膜下腔に少量の局所麻酔薬を入れ、脊髄の一部を麻痺させる方法です。おおむね,胸から下の下半身の感覚が一時的に麻痺し、足も動かせなくなります。個人差がありますが、通常2~3時間の麻酔効果があります。 ”硬膜外麻酔” 背骨(脊椎)の間から、注射によって細い管(カテーテル)を挿入し、管を通じて局所麻酔薬などの鎮痛薬を投与する麻酔方法です。管は脊髄を取り巻く硬膜外腔(こうまくがいくう)という場所に入れます。手術後も管は数日間留置しておき、鎮痛薬の投与経路として使用します。手術直後の強い痛みをかなり和らげることができます。この他にも超音波診断装置を利用した各種神経ブロックも必要に応じて実施しています。こうした区域麻酔と全身麻酔を組み合わせて麻酔を行うこともあります。
安全な麻酔をお受けいただくために
たばこはお控えください
手術が決まったらすぐに禁煙をして下さい。たばこを吸っている方は、手術の後に咳や痰が多くなります。そのため、肺炎を起こしやすくなり、傷の痛みも強くなります。喫煙により手術の傷の治りも悪くなります。また、喫煙者は麻酔中に喉頭痙攣などの命にかかわる重篤な合併症のリスクが高くなります。このため、喫煙の状況によっては予定どおり手術が受けられないことがあります。
”手術が決まったら即禁煙” あなた自身の安全のためです。
絶飲・絶食
胃の中に食べ物や水分が残っていると、麻酔中に吐いてしまって、気管の中に入ることがあります。このようなとき、重い肺炎を起こして、命を落とす危険性があります。麻酔を開始する前の一定時間は、食べたり、飲んだりしないように指示がありますので、必ず指示を守るようにして下さい。
外来診療予定
科別 | 時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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麻酔科 | 午前 | 関(慎) (術前診察) |
須藤 (術前診察) |
関(慎) (術前診察) |
須藤 (術前診察) |
関(慎) (術前診察) |
午後 | - | - | - | - | - |
※ 現在、治療を継続している患者さんのみの診療となります。
医師紹介
氏名 | 役職 | 医師免許 登録年 | 主な所属学会・専門医等 |
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須藤 亮 | 副院長兼麻酔科部長兼医療安全管理室長(群馬大学医学部医学科臨床准教授 | 1989年 | 日本専門医機構:麻酔科専門医、麻酔科領域専門研修指導医 日本麻酔科学会:認定指導医 日本ペインクリニック学会:専門医 臨床研修指導医 日本産業衛生学会 日本医師会認定産業医 労働衛生コンサルタント 医学博士 |
関 慎二郎 | 麻酔科部長 | 1998年 | 日本麻酔科学会:専門医 臨床研修指導医 |
関 智子 | 非常勤 | 2001年 | 日本麻酔科学会 |