【鼻副鼻腔疾患】上顎洞真菌症
主な症状
左右どちらかの慢性的な膿性鼻汁や、持続する頬部違和感などが訴えになります。左右どちらかに限局した慢性上顎洞炎(あるいは篩骨洞炎)は、しばしば真菌(いわゆるカビ)が原因となります。CTでの石灰化陰影、MRI T2での低吸収域は、真菌塊を示唆する所見ですので、そのような画像所見を認めれば、カビが原因の副鼻腔真菌症と推測されます。
主な治療法
炎症を起こした副鼻腔に、一度、真菌塊が形成されてしまうと、薬物治療では、なかなか改善が難しくなります。副鼻腔の中でも、上顎洞に真菌塊が溜まる場合が多く、これを上顎洞真菌症と呼びます。副鼻腔真菌症を疑った場合には、積極的に手術を推奨しています。手術内容は、上記の副鼻腔炎に対する手術と同様で、全身麻酔下に内視鏡下で行っています。入院期間はおよそ1週間です。