リハビリテーション技術室紹介
概要
急性期病院の一端を担うべく、医師の指示・指導のもと、入院早期から機能改善に向けたリハビリテーションを行っています。リハビリテーションを通して患者さんの運動機能の回復や日常生活動作獲得のお手伝いを行い、在宅復帰や職場復帰の援助および入院生活中の生活の質の向上を目指しています。
回復期リハビリ病棟においては、より積極的に退院後の生活に結びつくよう、土/日曜日および祝日を含め365日のリハビリテーションを提供しています。
また、地域包括ケア病棟においては、主に高齢者層へのリハビリテーションニーズに応えるべく、在宅復帰を目指したリハビリテーションを実施しています。
業務目標
質の高いリハビリテーションを提供するために、下記の目標を掲げて取り組んでいます。
1.回復期リハビリテーション病棟患者への介入単位数の拡充とADL改善率の向上
2.急性期病棟におけるリハビリテーション介入の充実(土日祝日での介入等)と、カンファレンスの充実
3.がん患者に対する質の高い介入
4.認定資格取得の推進、研修会への参加率向上
スタッフ紹介
理学療法士18名、作業療法士9名、言語聴覚士6名で構成されています。
認定資格取得状況
分野名 | 人数 |
---|---|
脳卒中認定理学療法士(日本理学療法士協会) | 2 |
認定作業療法士 | 1 |
NST専門療法士 | 3 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 8 |
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 | 3 |
心臓リハビリテーション指導士 | 2 |
認知症ケア専門士 | 1 |
回復期セラピストマネジャー | 1 |
がんのリハビリテーション研修会修了者 | 14 |
臨床実習指導者講習会修了者 | 5 |
業務内容
理学療法
寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩くなど、日常生活で必要な基本動作ができるように身体の機能回復を目指します。
痛みの軽減、弱くなった筋力の改善、硬くなってしまった関節の可動域拡大、病気や事故により生じた麻痺の改善といった、基本的な動作の阻害となっている運動機能に直接働きかける運動療法と、温熱・電気・光線などを使い痛みや痺れを和らげる物理療法を用いて、自立した日常生活が送れるよう患者さんをバックアップします。
作業療法
様々な作業を行うことで、生活に必要な筋力や手指の機能改善、高次脳機能障害の改善を図ります。
また、具体的・実践的な練習で、食事・着替え・排泄・入浴といった生活の基本となる身の回り動作や日常生活で必要となる調理、洗濯等の動作獲得を目指し、一人一人にあった方法を習得できるよう援助します。障害によっては住宅改修や福祉機器の導入も必要になります。実際にご自宅へお伺いして環境作りの支援も行います。
脳卒中の方に対しては、ドライビングシミュレータを使用した自動車運転再開のための支援を実施しています。ドライビングシミュレータでは、反応速度や危険予測などの運転行動に関する評価を行うことができます。さらに、神経心理学的検査のみでは確認できなかった高次脳機能障害の症状について評価することができます。
言語療法
脳の障害や頭部外傷の影響により、ことばが上手く出てこなかったり、聞いて理解することが難しかったりする失語症の方や、ことばを発する器官が麻痺により上手く動かなかったり、呂律が回りにくくなってしまった方、高次脳機能障害(注意・記憶・遂行機能・認知などの障害)で、日常生活やお仕事に支障をきたしてしまう方に対して、評価をした上で、機能回復訓練を行います。
また、食べ物や飲み物を飲み込むときに上手く飲み込めず、咽せてしまう方に対し、摂食嚥下訓練を行っていきます。症状によっては食事の内容や食形態の調整、介助方法の指導など支援していきます。