診療科のご案内耳鼻咽喉科

【鼻副鼻腔疾患】慢性副鼻腔炎・鼻茸

主な症状

慢性副鼻腔炎・鼻茸3か月以上、鼻汁や鼻閉が続いている状態です。鼻汁は、透明でサラサラした水様性のものより、粘調でドロドロして黄色味がかったりしている場合が多いです。鼻内内視鏡で観察すると、膿性鼻汁や鼻茸とよばれるポリープが確認され、副鼻腔CTを行うと、副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)に陰影が確認されます。

主な治療法

慢性的な鼻副鼻腔炎症の原因は、主に、細菌性と好酸球性(いわゆるアレルギーの一種)に分けられます。いずれの場合でも、鼻茸があったり、CTで広汎に副鼻腔陰影を認める場合には、積極的に内視鏡下鼻副鼻腔手術を推奨しています。入院期間はおよそ1週間です。ナビゲーションと呼ばれる手術支援装置を使用し、手術合併症のリスクの軽減に努めています。
一方、手術を希望されない場合や、持病や高齢などの理由で手術自体にリスクを伴う場合は、内服での治療を行っています。薬物療法としては、一般に細菌性副鼻腔炎に対しては、マクロライドと呼ばれる抗生剤による内服治療が有効です。しかし、好酸球性副鼻腔炎の場合は、抗生剤は無効で、内服としてはステロイド薬に対して良好な反応を示すことが多いとされています。ただし、ステロイド薬の長期投与は、糖尿病や高血圧、骨粗しょう症などの合併症発症のリスクが高いことが問題です。従って、まずは、内視鏡下鼻副鼻腔手術を行って、鼻副鼻腔の換気状態を改善し、その上で、術後は、鼻うがいや一般的な抗アレルギー剤の内服や点鼻により再発を予防するようメンテナンスを継続することを基本的な方針としています。

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